とある調査への協力

本記事の目的

本記事は, 今回行っている研究の中間発表のための記事である。以上。

ことの始め

今年の2月ごろだったか, 学友の山田さん(Twitter:
https://twitter.com/keione1901)から"とある研究をするので, 人手が欲しい"と聞いた。何度か一緒にポケモンをしたり, 何かと彼とは親交があるので, お役に立てれば, ということで参加する運びとなった。

今回彼が研究したいというテーマは"発達障害と恋愛"。所謂発達障害者の持つ特性が恋愛にどう影響するかを把握し, 何らかの改善を行うアイデアを出す, というものらしい。
...こう何か役に立てれば, と気張ったはいいものの, 今更もの凄く迷惑なのだが, 正直私はあまり恋愛に興味がない。少なからず人間として欲情はあるのだろうが, 別にそれを他人に析出しようとは思わない。とはいえ, 人間の思考についてはそれなりに興味はあるし, 自分も発達障害の気はある。*1 何より一度引受けた案件を投げるのは癪であるので, 今日まで研究に参加させて頂いている。

調査方法

山田さんと私を含めた4人で, 以下を行った

  1. 発達障害者の恋愛の失敗談(3名)及び発達障害でない人の恋愛経験(2名)についてインタビューを行った。
  2. インターネット上でも同じような事例について調査し, 1.と合わせて事例をKJ法*2に基づいて発達障害者の特性や事例の持つ問題などによってグルーピングした。
  3. 2.でまとめた事例を恋愛の進行状況(図1を参照。出典:

http://healthliteracy.jp/shimin/post_17.html)毎に分け, 問題を整理した。

  1. 3.を基に, 問題を解決するためのアイデアを出す(現在進行中)。

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(図1)

*3

結果と仮説

ここで面白いデータが出た(笑うところである)のだが, 2.において, 発達障害の中でもADHDの方が持つ性質とASDの方が持つ性質とで問題が(完全ではないが)二分されていた。これが示すこととしては, ADHD及びASDがそれぞれ抱える問題は異なっており, これらの人々が必要なアプローチは少しずつ異なるのではないか, という仮説ではないだろうか。
また, 3.では問題の多くが図1における関心期, つまり仲良くなる過程において発生しているであろうということが分かった。如何に段階を踏めるかが重要なのだろうか。

終わりに ~今後の展望

今回, このような中間発表をするにあたり, この問題について今一度考察し直す期間が生まれた。企画してくれた山田さんに感謝を申し上げたい。
仲良くなる過程に問題があるならば, "発達障害者と恋愛"というテーマは"発達障害者のコミュニケーション"にすり替わってしまうかもしれない, という趣旨の発言が会議の中であった。しかし, それはそれで良いかもしれないと私は思う。"愛はコミュニケーションの極限"...というのは私がΔt秒で考えついた戯言だが, なんにせよ, コミュニケーションに問題を抱えず, 穏やかに生きられるのは良いことだ。
今後出るであろう解決策は, "発達障害と恋愛", 或いはそこに根付く根本の問題に, どのようなアプローチをするのか, 比較的楽しみである。

*1:例えば, 物をよく失くす。部屋に置いていた財布が翌日どこにも見当たらないなどザラだ

*2:問題解決に用いる手法。昨年度の実験実習で学んだが詳細は忘れてしまった。少々乱暴だがググってほしい

*3:因みに, 今回の資料作成にあたってオンラインホワイトボードツールであるMiro(https://miro.com/app/dashboard/)を使用したのだが, "Miro(ミロ)を見ろ"という言回しは山田さんお気に入りのようだ。閑話休題